子育てや仕事で忙しいとき、夜空を見上げて胸の奥がじんわり温かくなることはありませんか？
実は、２０２５年９月の満月は、ただ丸く輝く月ではありません。皆既月食と重なる特別な一夜であり、赤く染まるブラッドムーンが私たちの心の奥に眠る感情を照らし出すのです。
日々の生活に追われていると、自分の気持ちを置き去りにしてしまうこともあるでしょう。しかしそんなとき、この夜は「立ち止まりなさい」とやさしく語りかけてくれる時間になるのです。静かな夜に耳を澄ませば、あなた自身の声がはっきりと聞こえてきます。
皆既月食とコーンムーンの重なり
２０２５年９月８日の満月は、日本全国で観測できる皆既月食です。
月がしだいに影に飲み込まれ、やがて赤銅色に染まっていく姿は、心をざわめかせるほど神秘的。その光景は、私たちの心の深い部分を映し出す鏡のようです。
この満月は「コーンムーン」とも呼ばれています。
北米の人々がとうもろこしの収穫を祝う時期に名付けたこの名前には、実りへの感謝や祈りが込められています。自然と共に生きてきた人々の想いが、この月に重なり、時を超えて今も伝わってきます。
さらに、この夜は月と土星が近くに並び、望遠鏡を向ければふたつの天体を同じ視野に収めることができます。月食の赤い月と、遠くに輝く土星の姿を同時に眺める体験は、宇宙と自分とのつながりをより深く感じさせてくれるでしょう。
魚座満月がもたらす癒やし
占星術の視点では、この満月は魚座で起こります。
魚座は「癒やし」「直感」「感受性」を象徴する星座。だからこそ、この夜は心をやさしくほどいてくれる時間となります。
たとえば、涙がぽろりとこぼれるように、ふいに感情があふれ出すかもしれません。でもそれは決して弱さではなく、新しい自分に向かうための浄化です。
水のように流れを受け入れる魚座のエネルギーは、心の奥の重りを静かに溶かしていきます。
さらに、直感も冴えるときです。ふと浮かんだひらめきや、胸に響いた言葉を大切にしてください。魚座の月は、理屈よりも感覚を信じる勇気を授けてくれるのです。
満月の夜におすすめのこと
満月のエネルギーは、心も体も満ちあふれさせます。だからこそ、この夜にちょっとした行動を加えることで、心身が軽やかになります。
手放しのジャーナリング
不要な感情や考えを書き出し、紙を破って手放すことで、すっと心が軽くなります。すると、新しい気持ちが入る余白が生まれ、次の一歩を踏み出しやすくなります。
静かな瞑想
静けさの中で呼吸に集中すると、ざわざわしていた心がすうっと静まります。その結果、心の奥から落ち着きが広がり、冷静な自分を取り戻せます。
セルフケアの時間
あたたかいお風呂にゆっくりつかり、ハーブティーを飲みながら心と体を包み込むように癒やしてください。そうすることで、緊張がやわらぎ、体も心もやさしいエネルギーに満たされます。
創造的な活動
絵を描く、音楽を奏でる、文章を書く。感性を表現することで魚座の力を味わえます。そして、心の奥にある想いが解き放たれ、自己表現が大きな喜びへと変わっていきます。
ひとつひとつは小さな習慣でも、積み重なることで大きな癒やしとなり、翌日からのエネルギーへと変わっていきます。
避けたい行動
この日、感情は大きく揺れ動きます。だからこそ、避けるべき行動も知っておくことが大切です。特に、以下のような行動はできるだけ避けるようにしてくださいね。
衝動的な決断を下すこと
大事な買い物や転職を満月の勢いで決めてしまうと後悔につながりやすいです。
感情的な言葉で人とぶつかること
家族や同僚に強い言葉をぶつけてしまい、人間関係に溝をつくる可能性があります。
暴飲暴食や無理な頑張り
甘い物を食べすぎたり夜遅くまで仕事をして体を酷使すると、翌日の心身に大きな負担を残します。
満月の光は、良いものも悪いものも拡大させる力があります。だからこそ、自分を追い込まず、ふわっとゆるめて過ごすことが大切なのです。
満月と願いのリズム
月のリズムは、私たちの生活を静かに支えています。
新月は「始まり」の力を持ち、願いごとを描くのに向いています。一方で満月は「感謝」と「手放し」の力を宿します。ここまでの道のりをふり返り、いらなくなったものを解き放つのに最適な時期です。
「種を蒔くのは新月、刈り取るのは満月」——そんな自然のリズムに寄り添うことで、人生の流れはよりしなやかになります。月をただ眺めるのではなく、そのサイクルを感じ取ることが、心の豊かさを育んでいくのです。
満月の夜をより深く楽しむために
観測スポットを探すのも楽しい時間の一つです。
街の明かりから離れた河川敷や公園で、赤い月を見上げてみましょう。双眼鏡を持てば、月の模様や赤銅色のグラデーションもくっきり見えてくるでしょう。写真を撮るなら三脚を使って、静かにシャッターを切ると、美しい瞬間が思い出として残りますね。
自然の中で月を眺めると、不思議と体がゆるみ、心が大きなものに抱かれているような安心感を覚えます。夜風に吹かれながら月を仰げば、日常の細かな悩みが少し小さく見えてくるでしょう。
まとめ 〜赤い満月の夜に心を澄ませて〜
２０２５年９月の満月は、皆既月食とコーンムーンという二つの顔を持つ特別な夜です。
赤く染まる月の下で、私たちは「手放し」「癒やし」「感謝」を思い出します。そして魚座の導きによって、心の深い部分に静かな変化が生まれるでしょう。
忙しさに流されてしまった自分を取り戻すために、この夜は立ち止まり、心を澄ませてみてください。
翌朝には、軽やかな気持ちとともに新しい一日が始まります。そしてその先には、あなた自身の未来をもっと自由に描いていける広がりが待っているでしょう。
